

ポイント
・Python3エンジニア認定データ分析試験の難易度がわかる
・Python3エンジニア認定データ分析試験を取得することのメリットがわかる
・効果的な勉強方法が分かる
私は、2020年11月7日にこの試験を受験して、なんと満点合格できました!!!!ですので、本記事の信頼性も高いと思っております。
また、2020年4月からデータサイエンティスト(AIコンサルタント)として転職もしておりますので「この資格を取得してどんなメリットがあるのか」を現場視点からもお伝えしていきます。
https://twitter.com/Hawaii07597403/status/1324867442196180992
本記事の目次は以下の通りです。
目次
1.Pythonの資格
2020年11月7日現在、日本におけるPythonの資格は主に下記2つです。
主なPythonの資格
Python3エンジニア認定基礎試験
Python3エンジニア認定データ分析試験
本記事で紹介する前者(Python3エンジニア認定基礎試験)がいわゆる基礎文法の知識を測る試験、
後者(Python3エンジニア認定データ分析試験)は前者を使ったデータ分析や簡単な機械学習実装の知識を測る試験です。
※私は「Python3エンジニア認定基礎試験」にも合格しておりますので、そちらの情報を知りたい方は以下の記事も併せてお読みください。
■出題範囲

これで、ある程度勉強の方針は立てやすくなります。
今回のPython3エンジニア認定データ分析試験の肝は「Numpy,Pandas,Matplotlib,scikit-leran」です。
これだけで全体の67.5%になり、合格最低ラインの7割にほぼ到達します。
②Python3エンジニア認定データ分析試験の難易度

ポイント
・問題自体は決して難しくない
・ただし出題範囲が多岐にわたるので、「基礎を理解する」こと自体に時間がかかる
つまり、きちんと勉強すれば難しくはないが、「出題範囲をカバーすることに時間がかかる」という所感です。

③Python3エンジニア認定データ分析試験を取得することのメリット

メリット
1.Numpy、Pandas、Matplotlibの全体像を把握できる
2.公式テキストの内容を自分でもコーディングできるようになれば、実務に繋がる基礎力がつく
1.Numpy、Pandas、Matplotlibの全体像を把握するのに有用
Numpy、Pandas、Matplotlibはデータ分析・機械学習モデルを構築するのに必須です。

このやり方で今までは十分だったのですが、いよいよ実務経験が1年経とうとしていた状況で「1度あらためて体系的に勉強してみよう」と思い、今回の資格試験に挑戦しました。
今まではエラーが出たら、ググって「[ ]」をつけたり「( )」でくくったりしてその場しのぎでエラーを解消していましたが、正直理由までは明確に理解せず進めていたことが多かったです。
ただ、今回の勉強で「全体像」を知ることができ、

というように、いままでの自分の経験を腹落ちさせることができました。私と同じように、「なんとなくググりながら使ってる」という方は、資格試験で体系的な勉強をしてみることをおすすめします!!
■補足
ここに「scikit-learn」を入れていないのは、この試験レベルですと「機械学習の基礎が分かる」というレベルにはまだ遠いと感じます。
あくまで、「かじった」くらいだなと感じるため、この試験を受けるメリットがある範囲は「Numpy,Pandas,Matplotlib」を選びました。
2.公式テキストの内容を自分でもコーディングできるようになれば、実務にも応用が可能
私の元々の受験のきっかけは「実務経験もそろそろ1年たつし、体系的に学んでおきたい」でした。

たとえば、Pandasのデータフレームから「特定の条件の行や列を抽出する」やり方や「apply関数」は実務でも本当によく使うので、あらためて整理ができてよかったです。

もちろんこの資格だけで「現場でゴリゴリ活躍できるエンジニアになれる」わけではないですが、意外に現場のエンジニアの方でもこのあたりの基礎が抜けている方っていらっしゃるので、しっかり勉強しておけば実務に繋がる基礎固めになると思います。
④Python3エンジニア認定データ分析試験の効果的な勉強方法
基本的には「【2021年最新】python3エンジニア認定基礎試験の難易度と勉強法」で紹介している勉強法と同じステップを踏みます。
■STEP1:模擬試験を1回受験
まずは模擬試験を受験して、試験傾向を知るところから始めましょう。DIVE INTO EXAMという模擬試験を無料で受験できるので、おすすめです。


DIVE INTO EXAMとは、Python3エンジニア認定データ分析試験が公式に認めている模擬試験です。
※スクール名は「Dive into Code」で、その中で模擬試験を扱うページをDIVE INTO EXAMと呼んでいるようです。
■STEP2:公式テキストを読む
STEP2でなんとなく出題の傾向を知ったら、ようやく公式テキストを見ましょう。


<公式テキスト「Pythonによるデータ分析の教科書」>
公式テキストは冒頭の出題範囲でも書いたとおり、まずは「Numpy,Pandas,Matplotlib,sckikit-learn」の章を一通り写経しながら理解します。


ただし、scikit-learnの章はコーディング内容の出題割合は比較的少ないため、時間がない方はこの時点ではscikit-learnの章は写経せず、読むだけで大丈夫です。


数学に苦手意識がある方、とても多いと思います。ただ、この数学の章だけで全体の15%の出題割合を占めるので、1回は目を通しておきましょう。


この章の中で特に重要なのは「行列」の基礎です。どうしても行列計算が理解できなければ捨てるのも手ですが、今後データサイエンスを深く勉強するうえで数学(特に行列の内容)は不可欠なので、是非ここで一度勉強しておきましょう!
■STEP3:模擬試験を繰り返し解く
STEP2が終わったら、後は模擬試験の繰り返しです。DIVE INTO EXAMを何度も解き、間違えた問題は説明できるレベルにまでしておきます。

STEP3について重要な注意点
まだ模擬試験が公開されて日が浅いことも理由だと思うのですが、模擬試験の出題内容や正解の中で「これ、絶対に答え間違っているだろ」と思われるものが何問かありました。
※2020年11月7日現在
私が気が付いたのは、以下です。
注意点
・scikit-learnのモデルの特徴を選ぶ問題で、明らかに間違った選択肢が「正解」として選ばれている
・データフレームの抽出問題で、「え、これが正解なの?」と思って正解のコードをコピペして動かしてみると、やはりエラーになった。
(正解の書き方がきちんと選択肢にあるが、異なる選択肢が正解として登録されていた)
受験者の混乱を招くので、そのうち改善されていくのだろうと思います。
もちろん、こういった模擬試験を無料で受けられること自体非常にありがたいことですし基本的には試験内容に即した良問ぞろいなので、模擬試験で傾向を掴む勉強法が主軸になります。

■STEP4:「絶対できる」箇所以外は写経して練習

模擬試験を受けていただければ分かりますが実際に自分で手を動かして覚えないと解けない問題が多いです。
ですので、「Numpy,Pandas,Matplotlibの中で」「絶対に理解できている」と自信を持って言える箇所以外は、試験直前1週間は毎日1回、コーディングすることを強く強くおすすめします!
分かりづらいと思うので、実際に私がやっていた画面キャプチャをお見せします。テキストに出てくるコーディングを、下記のようにjupyter notebookに「こんなコードを書く」という内容をコメントとして簡単に書いておきます。
この場合、このコメントを見た瞬間に同じセルに
command
for i in range(5, 10):
print( i )
と書けるようにするイメージです。
もちろん丁寧に作る必要は全くなく、自分さえ分かればいいので私は以下のように「見れば何のことかわかるように」しておきました。
これは実際にテキストで出てくるのですが、これを見た瞬間「あ、あれね」と思い、何も見ずに下記をコーディングするようなイメージです。
ここまでやれば「試験にただ合格する」だけでなく、実務でも使える力になってくると感じます。
今回のデータ分析試験でいうと、例えばNumpyは「乱数の作り方」「ドット積の計算」は何も見ずにコーディングできるレベルにしておかないと、試験本番で

状態に陥ります。
私はこれを「自作問題集」と呼んでいます。「自作問題集の作り方」については、詳しくは以下の記事をご覧ください。
■補足 テキストだけの勉強だと難しい、という方
今回は、公式テキストだけで合格を狙う勉強法を書いてきました。
ただ、NumpyやPandasを勉強したことがない方は、このボリュームの公式テキストを読み切るのだけでも相当ハードだと思います。
そういった場合は動画講座の方が理解しやすく、吸収も早いと思うので「本だけだとつらい」という方は、以下のudemy講座の受講を強くおすすめします!
「米国データサイエンティストがやさしく教えるデータサイエンスのためのPython講座」
米国データサイエンティストがやさしく教えるデータサイエンスのためのPython講座をみてみる
Numpy、Pandas、Matplotlibという、今回の試験の中心的な章を扱っている講座です。実は私も、今回試験を受ける前に、この講座のNumpy、Pandas、Matplotlib部分を受講しました。講師のかめさんが、これらの内容を非常にわかりやすく解説してくださることに加え、
実際の現場では特にどのやり方がよく使われているのか?という現場の実情を適度に挟んでいただいているためデータサイエンティストを目指す方は、モチベーションアップにもつながると思います。

米国データサイエンティストがやさしく教えるデータサイエンスのためのPython講座をみてみる
⑤Python3エンジニア認定データ分析試験の日程と申し込み方法
Python3エンジニア認定データ分析試験はCBT受験(パソコンで受験する)なので、通年で全国のテストセンターやパソコン教室で受験することができます。
こちらの公式ホームページから、以下の赤枠部分「申込URL」をクリックします。
そして「受験の流れ」をクリックします。
「試験会場を探す」から、最寄りの試験会場を探し申し込みをします。





⑥まとめ
以上、いかがでしたでしょうか。
この試験はデータ分析の基礎の内容ですが、実務や応用レベルにつなげるためのステップとして、非常に有用だったと思っています。